魚の生態について調べてみた①-魚の色覚について-
上司「pigmentialsさんこの論文参考にしてみてー」
僕「はいー。(あー読むのめんどくさい。)」
~3日後~
上司「pigmentialsさんこの前の論文読んだ?」
僕「~のとこの実験結果参考になりました。(グラフとその説明しか見てない)」
そう、私の普段の仕事っぷりといえばこんなもんです。
この記事は文献調査結果まとめ(のつもり)ですが、適当なとこも多いのでご容赦を
・今回のテーマは魚の色覚
ですが、まず魚よりも我々人間の目の見える仕組みから調べてみました。
レンズを通った光が網膜にあたって見えるんや!
という中学理科?で習ったことくらいしか覚えていない。
そこからもう少し踏み込むと網膜の中には錐体(すいたい)と桿体(かんたい)という
光のセンサーの役割を担う細胞があるらしく。
センサーに光があたる
⇒中にあるロドプシンが反応する
⇒脳に電気信号が届く
⇒見える!
ということになっているらしい。
このロドプシンの中にある11-シス-レチナールという色素分子が光によってトランス型になってたんぱく質であるオプシンと分離することがトリガーらしく…調べていくとキリがない(理解が追い付かない)
そして、この錐体が色を感じるセンサー(桿体は光量センサーというイメージ)
人間には赤、青、緑を感じる錐体があるそうで、三色型と分類されるらしい。
これがお魚さんだと4色型だそうで、人間よりもカラフルな世界が広がっている可能性があるんですね。紫外線とかも見えてるそうな。
下表を見ると一目瞭然ですね。
ナショナルジオグラフィックの記事より
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/012700001/012800003/?P=1
↑ここ見たほうがわかりやすい
なぜ魚がこんな色覚をしているかというのは下記引用参照
「どうして魚類がそれだけ各タイプを多様化させるのかということですが、それは水中の光環境が非常に多様だということであろうと考えています。水深によっても届く光の波長がずいぶん変わってくるし、大洋とか深海溝でも違います。バイカル湖みたいな非常に広くて深い、透明度も高いような環境と、河川、ふつうの湖とか沼というところでも、透過できる波長や水深がまったく違ってきます。」
ほぉー、水の中は大気中よりも光環境が複雑でそれに対応するためなんですね。
どうやら海と川を行き来する魚は海にいるときと川にいるときで色覚モードが違うとかなんとか…
しかし、ここでどうやって4色型とか調べたんかいな?と疑問が
ちょっと文献を調べると古いのがでてきたのでご紹介。
羽 生 功(1972) 『化学と生物』 Vol.10 No.3 Page. 184 - 186
この文献によると…
1953年、Svaetichin (スベテイヒン?)さんは魚の網膜の中に微小電極を刺入し、錐体の活動電位を記録できることを発見したそうで。
さらに、彼は色んな波長(色)の光で刺激すると電位が正負に反応する細胞も発見し、これを利用して4色型の魚類が存在すると分かったということです。
ただ、すべての魚が4色型であるわけではないようで、太陽光があまり届かない水深に生息している魚は4色型のセンサーは不要となるようです。
具体的にはタイ、クロダイ、カツオの外洋魚、軟骨魚類のサメ、みんな大好きイカ等は色盲だそう。
それに対して ボラ、スズキ、ハゼ、ブラックバス、トラウト類は色を見分けることができるそう…
ん、もしかしてルアーに反応が良いヤツらの並びでは?
Tamura, Tamotsu. "Spectral sensitivity and color vision of fish as indicated by S-potential." Comp. biochem. physiol. 22 (1967): 745-754.
力尽きたので②に続く~